インボイス制度

2023年4月26日

2割特例(インボイス発行事業者となる小規模事業者に対する負担軽減措置)の概要 【 国税庁 】

「2割特例(インボイス発行事業者となる小規模事業者に対する負担軽減措置)」の概要

国税庁WEBサイトURL(本件関連)

https://www.nta.go.jp/publication/pamph/shohi/kaisei/202304/01.htm

『 消費税の仕入税額控除制度における適格請求書等保存方式に関するQ&A 』

(1)  インボイス制度を機に免税事業者からインボイス発行事業者として課税事業者になられた方については、仕入税額控除の金額を、特別控除税額(課税標準である金額の合計額に対する消費税額から売上げに係る対価の返還等の金額に係る消費税額の合計額を控除した残額の100分の80に相当する金額)とすることができます(いわゆる2割特例)(28改正法附則51の2①②)。

【計算イメージ】

計算イメージ

(2)  2割特例は、インボイス制度を機に免税事業者からインボイス発行事業者として課税事業者になられた方が対象です。
 したがって、基準期間における課税売上高が1千万円を超える事業者の方、資本金1千万円以上の新設法人、調整対象固定資産や高額特定資産を取得して仕入税額控除を行った事業者の方等、インボイス発行事業者の登録と関係なく事業者免税点制度の適用を受けないこととなる場合や、課税期間を1カ月又は3カ月に短縮する特例の適用を受ける場合などについては、2割特例の対象とはなりません。
なお、2割特例の適用ができない課税期間の詳細については、インボイスQ&A問112≪2割特例の適用ができない課税期間①≫(PDF/5.19MB)及び問113≪2割特例の適用ができない課税期間②≫(PDF/5.19MB)を参照してください。

(注1) 「基準期間」とは、個人事業者の場合はその年の前々年、事業年度が1年である法人の場合はその事業年度の前々事業年度のことをいいます。

(注2) 「事業者免税点制度」とは、基準期間における課税売上高が1千万円以下であることにより事業者の納税義務が免除される制度のことをいいます(消法9①)。これにより、納税義務が免除される事業者を免税事業者といいます。

(3)  2割特例を適用できる期間は、令和5年10月1日から令和8年9月30日までの日の属する各課税期間となります。

(4)  2割特例の適用に当たっては、事前の届出は必要なく、消費税の申告時に消費税の確定申告書に2割特例の適用を受ける旨を付記することで適用を受けることができます(28改正法附則51の2③)。
 また、2割特例を適用して申告した翌課税期間において継続して2割特例を適用しなければならないといった制限はなく、課税期間ごとに2割特例を適用して申告するか否かについて判断することができます。

2割特例を適用できる期間

 2割特例を適用できる期間は、令和5年10月1日から令和8年9月30日までの日の属する各課税期間となります。

(免税事業者である個人事業者が令和5年10月1日から登録を受ける場合)
 令和5年分(10月から12月分)の申告から令和8年分の申告までの計4回の申告が適用対象範囲となります。

(免税事業者である個人事業者が令和5年10月1日から登録を受ける場合) 図

(免税事業者である3月決算法人が令和5年10月1日から登録を受ける場合)
 令和5年10月から令和6年3月の申告から令和8年期の申告までの計4回の申告が適用対象範囲となります。

(免税事業者である3月決算法人が令和5年10月1日から登録を受ける場合) 図

2割特例を適用するに当たっての注意点

(1)  2割特例は、免税事業者(消費税課税事業者選択届出書の提出により課税事業者となった免税事業者を含みます。)がインボイス発行事業者となる場合(注)にインボイス発行事業者の令和5年10月1日から令和8年9月30日までの日の属する各課税期間において、適用することができます(28改正法附則51の2①)。

(注) 課税事業者がインボイス発行事業者となった場合であっても、当該インボイス発行事業者となった課税期間の翌課税期間以降の課税期間について、基準期間の課税売上高が1千万円以下である場合には、原則として、2割特例の適用を受けることができます。

なお、令和5年10月1日から令和8年9月30日までの日の属する課税期間であっても、以下の場合は、2割特例の適用を受けることはできません。

① 消費税課税期間特例選択届出書の提出により、課税期間を一月又は三月に短縮している課税期間(当該届出書の提出により一の課税期間とみなされる課税期間を含みます。)

② 令和5年10月1日より前から消費税課税事業者選択届出書の提出により引き続き課税事業者となる同日を含む課税期間

その他、2割特例の適用ができない課税期間の詳細については、インボイスQ&A問112≪2割特例の適用ができない課税期間①≫(PDF/5.19MB)及び問113≪2割特例の適用ができない課税期間②≫(PDF/5.19MB)を参照してください。

(例:令和4年12月に消費税課税事業者選択届出書と合わせて適格請求書発行事業者の登録申請書を提出し、令和5年1月から消費税の課税事業者となった個人事業者)

(例:令和4年12月に課税事業者選択届出書と合わせて適格請求書発行事業者の登録申請書を提出し、令和5年1月から消費税の課税事業者となった個人事業者) 図

※  上記のように令和4年中に消費税課税事業者選択届出書と合わせて適格請求書発行事業者の登録申請書を提出し、令和5年1月から消費税の課税事業者となった事業者については、令和5年10月1日より前から消費税の課税事業者であることから、2割特例の適用を受けることができません。そのため、「適格請求書発行事業者の登録申請書」を提出した事業者の方で、消費税課税事業者選択届出書の提出により令和5年10月1日を含む課税期間から課税事業者となる事業者については、当該課税期間中に「消費税課税事業者選択不適用届出書」を提出することにより、消費税課税事業者選択届出書の効力を失わせる措置が設けられています(28改正法附則51の2⑤)。
 これにより、上記例の場合、令和5年12月31日までに「消費税課税事業者選択不適用届出書」を提出することで、令和5年1月から9月分の納税義務が免除されることになり、令和5年10月1日からインボイス発行事業者(課税事業者)となりますので、2割特例を適用することができるようになります。

(2)  2割特例の適用に当たっては、消費税の申告を行う都度、適用を受けるかどうかの選択が可能ですが、申告する課税期間が2割特例の適用対象となる課税期間である必要があります。
 2割特例は、インボイス発行事業者の登録がなかったとしたならば、消費税を納める義務が免除されることとなる課税期間を対象としていますので、例えば、基準期間における課税売上高が1千万円を超えるような課税期間については適用することはできません(28改正法附則51の2①)。
 また、上記例のように、令和4年中に「消費税課税事業者選択届出書」と合わせて「適格請求書発行事業者の登録申請書」を提出し、令和5年1月から消費税の課税事業者となったことにより令和5年分について2割特例の適用を受けることができない事業者においても、令和4年分の課税売上高が1千万円以下である場合には、原則として、令和6年分について2割特例を適用することができます。

(3)  2割特例は、一般課税と簡易課税のいずれを選択している場合でも、適用することが可能です。そのため、簡易課税制度の適用を受けるための届出書を提出していたとしても、申告の際に2割特例を適用することが可能です。

2. 「2割特例」後に簡易課税制度を選択する場合

 免税事業者がインボイス発行事業者の登録申請を行った場合には、登録を受けた日から課税事業者となることができる経過措置が設けられており(28改正法附則44④)、この経過措置の適用を受ける場合、登録開始日を含む課税期間中に消費税簡易課税制度選択届出書を提出することにより、その課税期間から簡易課税制度を適用することができます(30改正令附則18)。

2割特例を適用した課税期間後の簡易課税制度の選択

 2割特例の適用を受けたインボイス発行事業者が、2割特例の適用を受けた課税期間の翌課税期間中に、消費税簡易課税制度選択届出書を提出したときは、その提出した日の属する課税期間から簡易課税制度の適用を受けることができます(28改正法附則51の2⑥)。

(例:個人事業者が3年間の経過措置期間が終了する翌課税期間において、簡易課税制度を適用する場合)

(例:個人事業者が3年間の経過措置期間が終了する翌課税期間において、簡易課税制度を適用する場合) 図

(例:個人事業者の基準期間における課税売上高が1千万円を超える課税期間がある場合)

(例:個人事業者の基準期間における課税売上高が1千万円を超える課税期間がある場合) 図